愛知の130山 No.59 夏焼城ヶ山(夏焼~井ノ入コース周回)

日程:2015年10月18日(日)
メンバー:CL/KM、MY、NM(記)

好天に恵まれた日曜日、仲間3人で奥三河の夏焼城ヶ山に行ってきました。
この山に登るのは初めて。国道153線を走って稲武の町に近づくと、目の前に端正なピラミッド形の夏焼城ヶ山が見えました。山頂に至る4本の登山道が整備されているとのことですが、今回は夏焼コースを登り、井ノ入コースで下って、旧飯田街道(中馬街道)で登山口に戻る周回コースを歩きます。

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まずは、夏焼コースの登山口の目印となる喫茶かりんを探します。
名古屋方面から稲武西の交差点を過ぎ、しばらく行くと左手に喫茶かりんが見えました。でも、もう今は営業していないようです。かりんの横で松茸を売っているお店の人に話を伺うと、この場所を借りて営業しているとのこと。ご好意で広い駐車場の隅っこに車を止めさせていただき、道路を渡って登山口へ。

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夏焼登山口の案内があり、こちら側にも車が数台おけるようなスペースがあります。
夏焼コースを登られる方は、たいていこの場所に停めるとのこと。

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道標に従いしばらく林道を歩くと、数分でイノシシよけの扉がありました。周りの畑などもしっかり網が張り巡らされていて、このあたりの獣害が深刻なことが伺えます。ここを通る人は、必ず扉をしっかり閉めましょう!

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ということで、整備された登山道を歩き始めます。分岐には必ず道標があるので安心です。
山乃神と行者様の看板に従って右に曲がると、少し小高いところに小さな山乃神。
その裏側に、優しいお顔の行者様が座っておられました。

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分岐まで戻り、山頂目指して歩みを進めます。
なだらかだった道は、次第に尾根の急登へと変わりました。

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整備された歩きやすい道ですが、けっこうな急坂に息があがります。
あと山頂まで500m、400mなどと小さな標識があるので残りの距離がわかります。

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岩場が少し出てきましたが、ワイヤーのようなものでしっかりしたフィクスされています。山頂の手前に物見岩というのがあるはずなのですが、この岩場の中のどれかなのでしょうか。今回は見つけることができませんでした。

物見岩を見つけた時のレポートはこちら

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岩場を過ぎてもあいかわらずの急登ですが、だんだん先の方が明るくなってきました。
そろそろ山頂が近いかな~と思って歩いていたら、けっこう唐突に山頂に出ました。

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2等三角点「稲橋:889.39m」がある山頂は案外広く、北側の展望が開け、恵那山がきれいに見えました。恵那山の手前にたくさん風車が回っている山が見えましたが、後日それは上矢作風力発電所だと知りました。御嶽山や大川入山、蛇峠山なども山頂から見えるようですが、山座同定が苦手なもので・・・(^^;

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ここには天正年間(16世紀)には夏焼城という山城があり、第2次世界対戦中(20世紀)には監視哨が置かれていました。標高889.4mからの眺望は時を越え、他国の情勢をいち早く味方に伝える役目を担っていたんですね。

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山頂には他にも休憩小屋があり、

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火が燃やせるよう少し掘られたところにカマドが作られ、鍋がかけられるようになっています。ここに大勢の人たちが集まって、楽しい時間を過ごすために整備されたのでしょうね。

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4本の登山道が分かれる山頂から、下山は井ノ入登山口へと下ります。
きちんとした標識があるので迷うことはありません。

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下り始めだけ、少し急なのでスリップしないように気をつければ、あとは夏焼コースよりもなだらかな道になります。
下山・・・のハズですが、なぜかあまり下らず、かえって登っていく感じです。
標高を確かめたら、ブナの木峠のあたりでは900mを僅かに越しています。ここから月ケ平、サンガ坂への道を分け、井ノ口登山口へと向かいます。

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この先はゆるやかに下って行きました。尾根がなだらかで少し広いところもあるので、道を間違えないように、「水源保全森」の杭を時々確かめながら歩きます。

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道は次第に沢沿いになりました。池のような、湿地のようなところが緑色のネットで保護されたところがありました。このあたりがモリアオガエルの産卵地でしょうか。

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さらに進むと、水芭蕉の群生地がありました。古い整備なのか、少し荒れた感じです。
(あとからネットで、2014年の春に鹿に水芭蕉をかじられ、来年の開花が危ぶまれているとのことを知りました)

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水芭蕉の湿地を過ぎると、ほどなく林道に下りました。

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林道を左に進み、100mほど行くと数10台停めらそうな広い駐車場がありました。毎年、水芭蕉の頃にはずいぶん賑わうのでしょうね。(来年もちゃんと咲きますように!)

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林道を歩くこと15分ほどで国道153号に当たります。ここにも大きな水芭蕉の看板があります。こちらから井ノ入登山口へ行く時は、これも目印になりますね。

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153号に出るほんの少し手前、左手に上がる道が旧飯田街道への分岐でした。今回はこちらを歩いてみることにします。

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分岐からほんのひと登りで、馬頭観音、お地蔵様の立ち並ぶ地蔵峠に到着。
かつては行き交う旅人を守ってくれたお地蔵様たち。手を合わせて先に進みます。

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地蔵峠から下ると、ほとんど判読不明の旧飯田街道の案内板。ここから道はけっこう荒れた部分が目につきます。

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広くて歩きやすいところもあるのですが、大木が道を塞いているところも有り、少々やっかいな道でした。今はほとんど歩く人がいないのでしょうか。歴史ある道なのに、ちょっと残念でした。

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夏焼ルートを歩き始めてすぐ、左手に地蔵峠への分岐を過ごして来たので、旧飯田街道を歩いて戻ればその分岐に出られると思っていたのですが、どこかで道を間違えたらしく(というか、道がなくなってしまった感じで)、国道153号に出てしまいました。こちらは交通量も多く、歩くには危ないので、1本裏の道を行くことにしました。

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しばらく行ったら、車を置かせていただいた旧かりんが見え、このまま帰ればすぐなのですが、やはり最初に見た分岐を確認したいと思い、また左へ入る道があったので歩いてみることにしました。

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ほどなく、地蔵峠への道標を発見。さらに、「清水国明さん命名 力の森」の看板。案内に従い、左に曲がって歩いて行きます。でも、その先に進むも、民家があってそれ以上道がありません。おかしいななぁと引き返しましたが、後日、その民家の庭先を歩かせていただけば、先ほど歩いていた旧飯田街道に合流することが判明。

なかなか1回では、調査はできませんね。とりあえず、先ほどの道標まで戻り、こんどは右に行って、朝の4辻と合流。この次はちゃんと繋げなければと、この日の調査を終えました。

夏山城ヶ山を歩いてみて、この山は多くの人達に愛される山魅力のある山だと知りました。また、近いうちに他の2つのルートも歩いてみたいです。

※「新こんなに楽しい愛知の130山」では、夏焼城ヶ山の標高は889.1mとしていますが、2015年10月18日現在、国土地理院地図では「城ヶ山 889.4m」と表記されています。
本レポートでは、このデータに基づき、夏焼城ヶ山の標高を889.4mとしました。

点名:稲橋
基準点コード:TR25237645201
種別等級:二等三角点
緯度:N35度12分52.4564
経度:E137度31分43.2721
標高:889.39

夏焼城ヶ山 夏焼から井ノ入

☆夏焼コースから井ノ入コース、旧飯田街道を経て登山口へ戻る概念図

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